皆様 あけましておめでとうございます。
2024年最後の月は、小説が9冊、その他の本が4冊、計13冊という結果になり、年間トータルは269冊となりました。とにかく、シリーズものが多かったですね。
今月もシリーズものがほとんどなので、お薦めを選ぶのが難しいのですが、その中で絞り出してみますと、
小説では、フレドリック・ブラウンの短編集が良かったです。この作家はSF小説のイメージが強いのですが、ミステリでしかも短編というのが私には新鮮で、とても面白かったです。あまり作品としては残っていないので、目についたらまた読みたいと思います。
その他では、『旅行の世界史』が、興味深い内容でした。世の中には旅行記というものが結構残されていますが、これまでほとんど手にしたことがなく、素通りしていました。しかしながら、このブログの趣旨にも書いているとおり『未知との遭遇』を楽しむということを考えると、未知なる文化との遭遇を記した書物を避けてはいけないと改めて感じいりました。この本もとてもよかったです、お薦めします。
冒頭でもふれたとおり、2024年は最後の2月があまり読めなくて失速したため、269冊という結果になりました。しかも御宿かわせみシリーズが新旧合わせて40冊、リース・ボウエンの二つのシリーズで20冊などと、それ以外にも安定のシリーズものが多い一年でした。そういう意味では、新しい年はもっと『未知の作家』の本にも手を伸ばしていきたいなと思います。
ということで、2025年は毎月20冊、年間240冊。うち、『古典』を20冊、『新規の作家』を20人、を目標に読んでいきたいと思います。また、紀行文にも手を伸ばし、手始めに『街道を行くシリーズ』に再チャレンジしようかな。
今年も、よい本と巡り合えますように。2025年もよろしくお願いします。
001/257
「蘭陵王の恋 新・御宿かわせみ4」平岩弓枝
旧シリーズの主人公の忘れ形見である娘の初めての恋が描かれます。それにしても、著者の混乱は相当なようで、以前出ていた表現や逸話が、全く別の文脈でコピーされて出てくるなど、かなりひどいです。あと三冊は意地でも読みますが、年内は厳しいかも。(12/1)
002/258
「死の10パーセント フレドリック・ブラウン短編傑作選」フレドリック・ブラウン
私にとっては、短編SFの大家なのですが、ミステリも結構書いておられます。これは、その短編ミステリを集めたもので、それぞれにひねりが効いていて面白いです。彼の小説は、なかなか読むことができず、探しながら見つかるたびに拾い読みしています。これお薦めですね。(12/7)
003/259
「DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール」ビル・パーキンス
死ぬときは裸一貫で、財産の使い残しは極力減らそうという本です。結構売れているみたいですね。それくらい誰もが理想とするけど実現が困難という証拠でしょうか。財産を使い切ってしまったら、子供に迷惑がかかるじゃないかと思われるかもしれないので、念のために補足すると、子供に財産を残したいのであれば、死亡時まで待たせるのではなく、必要な時にさっさと贈与してしまえ、ということです。できれば娘たちには迷惑かけないようにしておきたい。(12/8)
004/260
「貧乏お嬢さまの困った招待状 英国王妃の事件ファイル15」リース・ボウエン
このシリーズもついに15巻までやってきました。王室を離れた主人公ですが、引き続き王妃から頼まれごとがあって、そのもとへ通うことになります。そしてお約束の殺人事件。第二次大戦直前のきな臭い世相も垣間見えます。そして結末には、とてもハッピーな出来事が。(12/12)
005/261
「猛毒のプリズン 天久鷹央の事件カルテ」知念実希人
これまた人気シリーズで、主人公が第一容疑者となる過去一の難攻不落な状況に追い込まれます。医学的にこのストーリーは成立するのか、若干の疑問はありますが、楽しく読めました。
(12/14)
006/262
「六法推理」五十嵐律人
とある大学の法学部にある自主ゼミを舞台に、唯一のゼミ生が遭遇する事件に挑みます。こういう本を読むと、また法律の勉強でもしてみようかなと思ってしまいますね。(12/18)
007/263
アレクサンダー大王の遠征から近年のクルーズ船まで、人類は如何に旅をし、それを記録してきたかということに特化した歴史を概観します。旅をした先人たちが異文化に触れたときに、何に驚き、何に興味を持ったか、文明が衝突したときに何が起こったのか、そんな記録を来年は読んでみようかな。面白そうだ。(12/20)
008/264
「ホントのコイズミさん YOUTH」小泉今日子
アイドルだったキョンキョンが、本を切り口に交わした対談をまとめたもので、若かったころの思い出などを中心に語り合っています。今の時代について、とてもよく考えておられ、同じ元アイドルで政治家になった人たちよりよほど頼りになりそうです。(12/22)
009/265
「ヘルジャパンを女が自由に楽しく生き延びる方法」アルテイシア
世界に名高い男尊女卑国に住まう者として、その実情を改めて認識すべく読んだものです。いわゆるフェミニズムに関するエッセイで、かなりの毒舌なのですが言わんとするところはよくわかる読みやすい本です。私も二人の娘の父親なので、彼女らが生きやすい社会にしなければと改めて思う。(12/24)
010/266
「エリザベス女王の事件簿 ウィンザー城の殺人」S・J・ベネット
これは、読み切るまでに時間がかかりました。かのエリザベス女王が名探偵となって、お膝元で起こった殺人事件を解決します。ただ、自分がバッサリと解決するのではなく、秘書官に調べさせた事柄から推理し、しかるべき人物にヒントを与えて解決させるという大技です。それにしても読みにくかったのは、翻訳のせいか?(12/28)
011/267
「千春の婚礼 新.・御宿かわせみ5」平岩弓枝
年初に立てた目標があったので、やむなく読みましたが、かなりひどい。(12/30)
012/268
「貧乏お嬢さま、花の都へ 英国王妃の事件ファイル16」リース・ボウエン
シリーズ16巻目では、妊娠中の主人公が夫の秘密のしごとに付き合い、パリまでやってきます。そこで、夫の仕事を手伝おうとしたところで、他殺体に遭遇。ヒトラーが台頭し、きな臭さが漂う大戦前夜のヨーロッパが舞台。面白いです。(12/31)
013/269
「お伊勢まいり 新・御宿かわせみ6」平岩弓枝
今年最後に読んだのはこの本です。シリーズ初の長編なのですが、とにかくシリーズものとして完全に破綻しており、編集者の苦労がしのばれます。(12/31)
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