11月は小説が8冊、それ以外が4冊で、計12冊という結果になりました。
11月の週末は比較的お天気のいい日が多くて、ほぼほぼお散歩に出かけて、夜は疲れてぐっすり眠るというとても健康的な日々を送っていたことから、読書量はかなり少なくなりました。
そのため、小説ではシリーズものの割合が高くなってしまい、お薦めの本を選ぶのが難しいのですが、あえてその中から『悪魔の涙』をお薦めします。本編でも書きましたが、ミステリの名手による作品で、びっくりするような展開には感動します。別の作品もぜひ読もうと思います。
小説以外の本では、反面教師的に思考実験の助けとなるような本はあったのですが、自信をもって人にお薦めできる本が見当たらず、とても申し訳ないことです。
2024年も師走に入り、どうやら年間で、270~280冊ということになりそうです。
残り少ない人生ですから、できるだけ有意義に過ごしたいと願っており、本も厳選して読みたいなと思っているはずなのに、ついつい”???”と思うような本にも出合ってしまうので、今後はできるだけ早く見切りをつけるということも学びたいと思っています。
また、この本はお薦めというようなものがありましたら、是非ともご教示ください。
001/245
「貧乏お嬢さまの危ない新婚旅行 英国王妃の事件ファイル13」リース・ボウエン
前巻で無事に結婚式を挙げた主人公夫妻の新婚旅行先はケニア。当時はイギリスの植民地で、そこに住むイギリス人たちは本作にも書かれているようなかなり奔放な生活を送っていたようです。例によって主人公たちは殺人事件に巻き込まれ、解決に導きます。(11/3)
002/246
「激安ニッポン」谷本真由美
元国連専門機関職員による著書。内向きになって海外に目を向けない、向けられない日本人が気づかないうちに、私たちの住む日本という国が、世界の水準から完全に置いていかれてしまっている。政界と財界が、自らの欲に溺れ惹き起こした失われた30年の代償はあまりに大きい。そして奴らはその責任を取ることもなく甘美な生活を享受している。子供たちの世代にこんな社会を残してしまうことに罪の意識を感じている。本当に申し訳ない。(11/4)
003/247
「卒業生には向かない真実」ホリー・ジャクソン
大長編ぞろいの三部作の完結編。過去の2作に書かれている様々な伏線が回収される作品でもあります。あとがきによると、当初からさんぶさくと三部作となるよう構想されていたそうなので、相互に破綻も生じていない。お見事です。本作は、大きく2部に分かれており、前半はこれまで同様、解決済みとされた事件の再調査なのだが、後半は打って変わってダークな展開に。主人公のやることなすことに同意ができず、イラつくような展開が続くのだが、それでもよくできた作品でした。このあと、おまけとして前日譚が一冊の書籍として出版されたようだが、読もうかどうしようか悩んでいる。(11/4)
004/248
「警官の紋章」佐々木譲
著者の人気シリーズである北海道警察物の一冊です。洞爺湖サミットが舞台と言いますから、相当昔の話ですね。シリーズの最初の作品は読んでいるはずなのですが、ほとんど記憶にないので、探り探りしながらの読書でした。(11/4)
005/249
「皇室、小説、ふらふら鉄道のこと。」原武史、三浦しをん
鉄ヲタとして名高い原氏は、本当は政治学者さんなんですね。さらに皇室ヲタだとか。もともと朝日新聞の書評を担当されていた二人が、何かのはずみで対談をし、それを出版することに。いつもの三浦節がかなり抑えめで、それもまた楽しい。ボチボチ読むには良い感じです。それより原氏が同年代とは、てっきり年上だと思っていたので、そっちの方が驚きでした。(11/10)
006/250
「厨房の小さな名探偵 大統領の料理人①」ジュリー・ハイジー
どうも以前に読んだことがあるようで、途中まではどうしようかなと思っていたのですが、結末が全く思い出せず、これまたどうやら期限がきて読了できず途中であきらめてしまったのではないかと思いながら読みました。主人公はアメリカのホワイトハウスの厨房で働くアシスタントシェフ。国賓を狙うテロに巻き込まれる大騒動。テンポがあっていいけど、キャラクター設定にやや難あり。面白いけど。(11/12)
007/251
「水車小屋のネネ」津村記久子
一年かけて新聞に連載された長い小説でした。物語としても1981年から2021年までを描くある種の大河小説でした。時折”ヤナ奴”が出てくるけど、あまり詳細には描かれず、終始”イイ人”が出てくる、安心して読める物語でした。大きな事件が起こるわけでもなく、大震災やコロナ禍も比較的さらりと描かれます。本屋大賞の二位になったそうですが、退屈と言えば退屈。(11/18)
008/252
「人口減少時代の農業と食 」窪田新之助、山口亮子
著者はいずれも農業専門のジャーナリストで、他にも著書があるようです。そういった方々の常として、若干生産者側に偏った目線になることは仕方がないのかなと思いますが、人口減少社会は、生産者側だけに訪れるものではなく、日本国民が須らく直面する課題です。海外からの無限のエネルギーと無限の海外市場に依存することで成り立つ農業が持続可能であるような気がしません。近い将来半径40キロメートル圏内で完結しなければならない社会が必ずやってきます。その時に、生きるために必要な食糧を供給するための農業が継続できるようなそんな展望が必要ではないでしょうか。(11/20)
009/253
「悪魔の涙」ジェフリー・ディーバー
ボーンコレクターの原作者として有名な著者によるノンシリーズものです。主人公はわけあってFBIをリタイアした文書鑑定士。大みそかのワシントンで起こった無差別大量殺人事件を解決に導くため、助っ人として捜査に参加することになった。一方で、家庭には子供の監護権を巡って元妻との争いが同時並行で勃発。落差の激しい事象の行方が読み手を飽きさせません。さらに終盤には思わぬ展開も。なかなかの習作でした。(11/22)
010/254
「転がる珠玉のように」ブレイディみかこ
彼女のエッセイは興味深くて好きだ。今回はちょうど新型コロナウイルス感染症の勃発による嵐に巻き込まれていた時期に当たり、ロックダウン下のロンドンの様子が描かれている。さらにその期間中に著者の家族を襲った様々な事件についても。(11/23)
011/255
「貧乏お嬢さま、追憶の館へ 英国王妃の事件ファイル14」リース・ボウエン
お気に入りのシリーズも14作まできました。今作での主人公は、以前のように危険に飛び込んでいくというようなことがなくなりましたが、かつてはそんなキャラではなかったはずの友人が無鉄砲になったり、前作同様、いつもなら必然性もないのに必ず登場するレギュラーが登場しないなど、ちょっと珍しい作品でした。(11/28)
012/256
「刑事の酒場 道警・大通警察署」佐々木譲
人気のシリーズですでに九作目なんですね。実はこのシリーズに関しては、途中をつまみ食いするように読んでいるので、今作を読んでいても、へぇ~と驚くような箇所が出てきて、ちょいと驚きました。(11/30)
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