2019年2月6日水曜日

2019年1月


平成最後のお正月は、わずか7冊。うち小説が3冊でその他が4冊という結果でした。

この少なさの原因は、とにかく読む時間が無かったと言うことに尽きます。平日は、ほとんど深夜の帰宅となり、休日は父の引っ越しと家事全般に追われ、空いた時間は読書ではなく昼寝に充てることが多かった、この一月でした。

そんな具合ですから、お薦めの本も特になく、矢のように過ぎたこの一月は、毎週のように出かけていた散歩に出ることもなく、いったい何だったんだろうと不思議に思ってしまいます。

決して無理してたくさん本を読もうと思っているわけではないので、数が少なかったことには不満はないのですが、質的にもこれという本に出会えなかったことが非常に残念です。今の手持ちの本も、いけてる感じの本が少ないので、2月も期待薄かなと危惧しているのですが、ひょっとすると思いもしない出会いが待っているかもしれないので、そこは次月に期待していきたいと思います。

ということで、今月はごめんなさい。今後に期待してください。


001/001
「象徴天皇を哲学する」田中久文
平成最後の年始の一冊にはこの本を選びました。もう少し読みやすいかなと思って読んだのですが、まぁ難しい本で、なんとか必死になって読みました。内容的には、特に明治以降の天皇制について、時の学者や論客たちがどのように考えていたかをまとめた物で、彼らの言説などに馴染みがない身としては、難解この上なしでした。1947年に施行された新憲法下で即位された初めての天皇である今上天皇が生前退位を表明されてから一年少し、今年の5月1日に新天皇が即位されます。実は明治憲法下であっても、実態は象徴天皇であって、新憲法は不要であるといった考え方もあったことを初めて知りました。いわゆる天皇機関説ですね。最近、天皇をはじめとする皇室の方々が自らの口で、皇室のあり方について発言される機会が増えてきました。これを政治的発言であるとして、押しとどめようとする動きもあるようですが、私は、広く議論されることは歓迎すべきことと考えています。内容的には難しくてすべてを理解することはできませんでしたが、天皇制のあり方について改めて考える良いきっかけとなりました。(1/2)

002/002
「教科書には書かれていない江戸時代」山本博文
教科書の出版社が作った歴史雑学本。もう少し面白いかなと思って期待していたのだが、若干期待外れでした。(1/7)

003/003
「アナキズム 一丸となってバラバラに生きろ」栗原康
書店で平積みされている黒版岩波新書。あちらこちらで評判になっていて、どんな本なんだろうと買ってみました。日本では無政府主義と訳されるが、正確には、無統治主義とでも入った方が良いのだろうか。あらゆるルールから自由でありたいと思うことと言う方がより近いのかな。書かれている文章は、まるでラップのリリックのようで、読んでいるうちにリズムが流れてくるよう。期待どおり面白い本でした。(1/8)

004/004
「美女と太陽」森見登美彦
森見氏がいろいろなメディアで発表したエッセイをまとめた物。なかには他の人の作品の解説などもあり、なかなかバラエティに富んでいて面白い。彼が住まいの奈良周辺を歩いて紹介するエッセイはとても面白く、今度是非行ってみたいと思ってしまいました。(1/14)

005/005
「殺しのパレード」ローレンス・ブロック
このシリーズは、原題がなかなか面白くて、ついニヤリとしてしまいます。ちなみにこの本の原題は“Hit Parade”。主人公の殺し屋さんが、淡々と仕事をこなしながらも、いろんなことで悩んでいる様がシュールで面白いです。このシリーズもあと2冊かな?読み終わったら、ほかのシリーズにも手を伸ばしてみようと思っています。(1/20)

006/006
「本性」伊岡瞬
昨年初めて読んでから、彼の本を楽しみに読んでいます。この作品もとても長いスパンの物語で、ばらばらに起きた事件が、過去のある事件をキーにして、一つに繋がっていきます。構想の立て方が見事で、その壮大感がぐっとくるところでもあります。ただ、今作に関していうと、終わり方がちょっとなぁ。最後に物足りなさが残ってしまう作品でした。(1/23)

007/007
「夏空白花」須賀しのぶ
太平洋戦争で中断した夏の甲子園の復活に向けて奔走した男たちの物語です。史実を下にしたフィクションと書かれていて、どこまでが事実でどこからがフィクションなのか分からないのですが、かなりの部分で無理矢理に感動的に仕上げようとして、失敗しているような気がします。いっそノンフィクションで書いた方が面白かったんじゃないかなぁ。(1/27)