2015年11月8日日曜日

2015年10月

10月は、計17冊中、小説が11冊、それ以外が6冊というラインナップでした。
最近の休日は外出することが多く、週末に何冊かを一気読みするということがほとんど無く、落ち着いた数になりました。ここのところ、就寝前には肩のこらない小説を、移動の電車の中ではそれ以外の本を読むとことが定着しており、今のこの傾向は、その実態を如実に反映しているところです。
そんな中で、お薦めを選びますと、小説では本屋さんのダイアナその女アレックスがなかなか良かったです。いずれも既にいろんな形で高く評価されている本ですが、そのおもしろさを改めて認識いたしました。
それ以外の本では、寺院消滅下流老人が双璧でした。いずれも今後の日本に警鐘を鳴らす内容で、特に今の自分には、身につまされる中身でした。人口減少社会が話題になって久しいですが、その危険性をリアルに実感している人がいないせいで、その対策は全く執られていません。特に、政策を決定しているのは、いわゆる逃げ切り世代ですから、どうしようもありません。何とかしないと、と深く考えさせてくれる良書です

001/198
金曜日のバカ」越谷オサム
何とも甘酸っぱいような青春小説。昔々、こんな出会いを夢見ていたような時代があったなぁ。こういう小説って、基本的に男目線で書かれているのだけれど、女性から見るとどうなんでしょうね。感想を聞かせてもらいたいです。
(10/2)

002/199
彼の著作は基本的に好きなのです。著書の名前にもなっている人は仕事で磨かれるというのが、彼の基本的な考えなのだと思う。実は、私も基本的に同様の立場であり、人は甘えの許されない環境下において成長できるのだと思っています。そういう意味で言うと、社会との接点が少なければ少ないほど、成長できる機会は少なくなると言うことだと思います。常に心にストレッチを掛けていきたいと思っています。(10/7)

003/200
本屋さんのダイアナ」柚木麻子
互いに惹かれつつも、ある事件をきっかけに交流を断ってしまった二人の女性の物語。とても素敵な二人で、双方を応援したくなる。この小説は、女性が女性を主人公にして書かれた物なので、その心の描写には男の私には思いもつかないようなものもある。彼女の小説って、おもしろいですね。(10/8)

004/201
宰相A」田中愼弥
話題にもなったので、読んでみたのですが何とも難解。舞台は日本によく似ているけど、我々が知るこの日本とは違う、差別と監視が横行するどこか国での物語。(10/11)

005/202
明治・妖モダン」畠中恵
江戸から東京へ名前が変わり、江戸の暗闇を跋扈していた妖や物の怪達の棲み場も無くなってしまった。狐や狸も人を化かさなくなってしまったし、彼らの棲み場をこれ以上無くしてしまっていいのだろうか。(10/11)

006/203
みんなのふこう」若竹七海
世の中の不運を一身に背負ったような女性が、物語の主人公。彼女の友人が地方のラジオ局に寄せるはがきをなぞるように物語が進む。どう見ても主人公の女性は、可哀想で見ていられないのだが、一方本人は、全く気にせず明るく前向きに生きている。こんな人が身近にいたら、自分も前向きに生きられるだろうか。(10/12)

007/204
被災弱者」岡田広行
東日本大震災で被災し、今も尚復興の糸口もつかめない人たちが、たくさん残されている。いや、放置されていると言っても良いのかもしれない。もう4年も経つのに。どんな制度にしても、それから漏れてしまう人たちはいるのだが、できる限りそれから漏れる人を造らないことが重要で、さらにそういう人たちがあれば、それに合うよう制度を見直すのが更に重要。既存の制度は全く役に立たないと言う前提で当たらないと、この災害からの復興はあり得ない。(10/14)

008/205
話題になった書籍で、数ヶ月のを掛けてようやく図書館から借りることができた。正確には寺院消滅と言うより、集落の消滅であったり地縁の消滅と言った方が当たっているのかもしれない。更に言うと宗教の消滅ということもあるのかも。寺院や神社というのは、宗教施設であるのと同時に、ある種のコミュニティの中心施設とも言える。しかしながら、いわゆる地方消滅と言われるように、地域から人の姿が消えていくのと比例するように、コミュニティが崩壊し、場が廃れてくる。特効薬は見つからない。(10/15)

009/206
富士山大噴火」高嶋哲夫
東日本大震災以降、日本は火山の活動期に入ったと言われている。今は美しい姿を見せている富士山にしても、最後の大噴火はほんの300年前であるから、いつ噴火を起こしてもおかしくはない。逆に、そのうちいつかは起こりうる、と思いながら、事を進めていくというのが、通常の考え方なのだろう。翻って、今の日本はどうか。この物語は、そういった我々の意識の隙間にぐさりと突きつけられた刃物である、と同時にあるできことで大きな亀裂をつくってしまった父と娘の物語でもある。これはこれで泣ける。(10/17)

010/207
これも、女性二人が主人公の物語。とはいえ、その二人の関係はあまりに歪。実際にこうういう思考をする人が存在するのだろうかという疑問もあって、なかなか内容にどっぷりとは入っていけない。ちょっと期待とは違う。(10/18)

011/208
イスラーム圏で働く人たちの手記を集めた物。どうにも、自分の身近にない物に対してはついつい拒否反応が働くというのは、世の常である。それが世界三大宗教のの一つと言われるイスラームであっても同じこと。キリスト教が主流の欧米社会とは、どうにも相容れぬ関係になりがちであり、イスラーム圏からは遠くへだたっている日本では、なかなか理解が進まない。お互いがお互いを理解(しようと)することが、関係作りの第一歩である。(10/21)

012/209
掟上今日子の推薦状」西尾維新
シリーズ第2作。なぜか第1作から主人公の相棒が変わってる。なぜに?当然テレビドラマでは同じ人物が相棒役を務めている。(10/21)

013/210
その女アレックス」ピエール・ルメートル
昨年の海外ミステリ部門で各賞を総なめしたという触れ込みの本作品。海外ミステリを読むのは久しぶりで、ひょっとして途中でギブアップしてしまわないかなと危惧していたたところが、あにはからんやのおもしろさ。この前評判は伊達ではない。全体が3部にに分かれており、冒頭一人の女性が、何者かに誘拐される。ところが、それぞれのパートに異動する度、事件の様相ががらりと変わってしまう。最後までしっかり引き込まれる作品です。(10/23)

014/211
リバース」湊かなえ
ある日突然、自分が殺人者であるとの告発を受ける。実は主人公は、過去に亡くした友人の死に対して自責の念を抱いている。私から言わせれば、道徳的に自分で苦しむ分には納得できるが、他者から告発を受けるようなことなのかと思ってしまうのだが、それではいけないのだろうか?そして、物語の最後に新たなが明らかになる。
(10/24)

015/212
ミシュランのことをレストランガイドブックの出版元と理解している方がほとんどだと思うが、正しくはフランスのタイヤメーカー。タイヤを売るためにはモータリゼーションを進めることが重要と、旅行やレストランのガイドブックを作ったのが始まりで、最初は無料で配布していたとか。日本版は最近発行され始めたが、フランス料理以外の評価はほとんどできていないというの万人の正直な感想では無かろうか。初めて日本版を手に取った時、既存の各国版との違いに驚いたものです。
(10/28)

016/213
下流老人」藤田孝典
明日は我が身。この書は、現在の事例を確認する単なるルポルタージュではなく、老人予備軍である我々に対する警告の書として読むことが正しい。実際我と我が身を振り返ってみても、十分な蓄えがあるわけではなく、いつまでも元気に働ける自信があるわけでもない。ましてや、病気にもかからず健康に人生を全うできる保証もない。考えると、とんでもなく恐ろしくなってしまう。(10/30)

017/214
水鏡推理」松岡圭祐

新しいヒロインの登場。今このタイミングで出版されたのはどんな意味があるのだろうか?ストーリー展開やキャラクターなどを鑑みるに、近々テレビドラマ化されるのではなかろうか?(10/31)

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