中国関係の書籍を何冊か読んだが、「習近平」は今年最大の中国政界事件を逃していたことが残念。事件直後の出版だっただけに、まさに逃したという感じ。
そういえば今月は、道尾秀介と中山七里が二冊ずつありました。
中山氏の本は何れもキャラがしっかりと立っていて、おもしろかった。
今後も期待したい。
001/144
謎解き公務員シリーズの短編集第二弾。最後の一作は主人公が出てこないという珍しい作品。登場人物たちはそれなりに魅力的。“腕貫氏”の推理もさらに磨きがかかる。(7/4)
002/145
勉強ために買った物。様々な経済指標について、新書の1ページを上手く使って、解説が書かれている。十年ごとに版を改め、今回が第三版。一応最新の状況をフォローはしているものの考察はそれほど深くない。若干表面的な印象は否めない。しかしながら、使われている図表のできはかなりのモノと評価できる。とてもわかりやすい。(7/5)
003/146
かなりの偏見とやっかみに満ちたタイトルである。世界史の中では中国人が特別なのではなく、おそらくは我々日本人が特別なのだと思う。世界史の常識は日本人の常識ではない。そのことが理解できないと、こんな本の内容を心底信じてしまうことになる。(7/7)
004/147
“しゃばけ”シリーズ。これまでとは少し毛色が変わってきたように感じるのは気のせいか。これまでは“妖”を絡めた“人”の話が中心であったのが、“人”が脇になって、“妖”の話が中心になってきているような気がする。やはり“人の話”を読みたい。(7/7)
005/148
映画にもなった小説。“人の心”をテーマに、遺品整理屋となった主人公の“心”の回復の様を綴る。まさか、こんな小説をかける人だとは思わなかった。元々彼の書く詞は物語のような詞が多く、ストーリーに満ちている。この本を読むと、頭の中では長大な物語ができあがっていて、逆にその物語から、言葉を抽出することで、あの歌詞ができあがっているのではないかと思われる。(7/8)
006/149
著者のデビュー前後の作品集。彼なりのこだわりは垣間見えるが、それほどの完成度の高さは感じられない。そういえば彼は今どこで書いているのだろうか?新作をあまり聞かないのだが。今の時期に、こういった初期の頃の作品集が出回ってくると言うのは、あんまり良い傾向とは思えないのだが。(7/8)
007/150
来春映画化されるそうで、改めて読んでみた。ひょっとしたら近い将来に実現するかもしれない“怖い未来”が描かれている。実際にこのような世界が実現したとして、本当にこんな特権階級が生まれるだろうか、それともそれを阻止できる力は存在するだろうか。(7/8)
008/151
なんともはや不思議な物語。あまりの想像通りの幕切れで、できればもう一ひねりほしかったなぁ。(7/14)
009/152
彼の書く小説はどれもおもしろい。どうやら同い年のようなのだが、作家デビューは2009年と言うから驚くほど晩生。しかしながら、今のところ外れ作品にはお目にかかっていない希有な作家。音楽を題材にした小説も多いが、まったくその素養がないというのも驚き。この作品でも音楽が大きなきっかけになっている。(7/15)
010/153
来週の天津伊勢丹出張を前にたまたま見つけた本。中国でのビジネスの秘訣を軽いユーモアを交えながら書き記したモノ。特に対日感情が悪かった頃なので、その苦労はおそらく相当のモノであったと思う。著者の天性の素質が物を言ったのか。来週の出張が楽しみである。(7/15)
011/154
今年に春に出たようだが、重慶の政変をフォローできておらず、かなり間の抜けた中身になっているのは少し残念。著者が産経新聞社の記者なので、内容的には中国政府に厳しい書きぶりになっている。いずれにせよ、いつまでも今のままの政権運営が続けられるとはとても思えない。いつ、何をきっかけに、どのような形で終焉を迎えるようになるのか、予断を許さない。(7/16)
012/155
ドラマの原作と言うことで、時間つぶしのため買った本。どの程度、主人公となっている国税徴収官の実態を表しているかは不明であるが、それなりに楽しめた。でもまぁ、毎日があれほどドラマチックだと少々疲れてしまうかも。(7/16)
013/156
主人公が入れ替わる連作の短編集。少し珍しい構成。ただ、同じ人物が次の作品では微妙にキャラクターが変わってしまっていて、若干違和感を感ずる。最初の三作はとても暗くて重い作品となっているが、後半の三作品は、前に明かりが見えるような作品になっており、その点では救われる。(7/16)
014/157
「第四の消費」三浦 展
20世紀初頭からの日本国内の消費の動きを四つのフェーズに分けて解析したもの。どの時代に育ったかによって、世代ごとの消費性向が違うということは容易に想像できる。”第四の消費世代”のキーワードが”社会性”、”つながり”、”シェア”だとして、その中に、どうやってビジネスチャンスを求めるのか、第二、第三の消費世代に育った身には、相当に難しいのではないか。(7/16)
015/158
彼の著書はどれを読んでもおもしろい。文庫になって書名が変わるのはよくある話であるが、この場合はこのままの方が良かったなと思うのですが。(7/18)
016/159
「官邸から見た原発事故の真実 これから始まる真の危機 」田坂広志映画の原作、本当に女性たちはこんな風に考えているのですか、よくわからないけど。(7/22)
018/161「カササギたちの四季」道尾秀介
なんだろう、すこしすっきりしない話のオンパレードで、おもしろいのかそうでないのか、何やらもどかしい感じ。(7/28)
019/162「アンダルシア」真保裕一
映画のノベライズ化、どうやら映画とは違う内容になっているらしい。そういえば映画はつまんなかったような記憶が残っているのですが、筋は全く覚えていない。昔は、おもしろい小説をたくさん書いていたのに、最近はどうも物足りない。(7/29)
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