緊急時対宣言中の5月は26冊、うち小説が15冊、それ以外の本が11冊という結果でした。
いつものとおりお薦めの本を紹介したいのですが、まず小説では、新しい作家さんにも手を伸ばしてみたのですが、いずれもしっくりきませんでした。お気に入りのシリーズものや宮部さんの作品などは、安定的に面白かったのですが、それ以外はこれというものがありませんでした。ちょっと残念、6月に期待です。
一方で、小説以外の本には結構お薦めがございます。
古代史をひらくシリーズの“文字とことば”は、歴史というものの基本中の基本である文字についての考察です。文字は後世まで残すことができますが、言葉を残す方法は近年までありませんでした。限られた文字資料からの様々なことを推測する働きは、まさにミステリです。
次も言葉の本が続きますが、“方言コスプレの時代”も結構面白かったです。方言を使うヒーローとして坂本龍馬が挙げられております。今、テレビドラマで龍馬が登場すると、必ず土佐弁を話すことになっているのですが、実際彼がどんな言葉をしゃべっていたのかは当然のことながら分かりません。それが、今のような姿で描かれるに至る歩みが書かれているのが、とても面白い。テレビドラマ史としても興味深い一冊です。
かなり古い本ですが、“ワーク・シフト”も面白かったです。人生100年時代を迎えて、私たちはどう変わっていかなければいけないのか。私たちには、遺された時間は少ないので、次の世代の人たちにお薦めしたい一冊です。
“私は真実が知りたい”は、国家による犯罪の被害者家族について書かれたルポルタージュです。国家が犯したと言うことは、その本当の主犯は主権者である私たちなのかもしれません。私たちのどこがいけなかったのか、どうしてこんな罪を犯してしまったのか、真剣に考えないといけないと思います。
新書は何冊か読んだのですが、その中からは“米の日本史”をお薦めします。私たちの食を支える米が、日本に定着してから、米あまり現象を起こしてしまっている現在までの米の歴史ついて概観した本です。いろんな側面から書かれていてとても興味深い内容でした。
今月は、何冊か初めての作家さんもあったものの、相性は今ひとつ。もう一作読みたくなるような作家さんには会えませんでした。いろんな媒体で新刊情報を仕入れるようにしているのですが、ノンフィクションにばかり目が行って、面白そうな小説が目にとまりません。困ったなぁ。どなたか、最近おもしろい作家さんを教えてください。
001/084
「泥棒は抽象画を描く 泥棒バーニィ・シリーズ」ローレンス・ブロック
大型連休の一発目は、お気に入りのシリーズから。この作品では、深夜に蔵書の鑑定に行った先の男性が殺害され、バーニィにその嫌疑がかかります。その事件の謎を解いている最中にもまた新たな殺人事件。警察の追求を逃れながら、真相を突き止め、最後は関係者一同を集めて、華麗な謎解き。そして、ちゃんと自分への報酬はしっかり確保している。これはいつものパターンですが、なんとなくルパン三世にも通じているようで、お気に入りです。ただ、シリーズ初期の作品は図書館にはなくて、どうしたものかと考えています。(5/1)
002/085
「バッキンガム宮殿のVIP」スーザン・イーリア・マクニール
これまたお気に入りシリーズの中の一冊です。ドイツとの戦いを続けるイギリスの首都ロンドンで、切り裂くジャックをまねた連続殺人事件が起こります。そしてその標的にされているのが、戦いに身を投じようとしている女性工作員の卵たち。主人公のマギー・ホープは、今回は捜査官としてロンドン警視庁との共同捜査に臨みます。作品の中では、女性工作員の待遇の悪さ、万が一捕虜になったときの危険性などが語られています。こういった戦時下のサイドストーリーもこのシリーズの魅力です。次作では舞台が戦時下のパリに移ります。(5/3)
003/086
「シリーズ古代史をひらく 文字とことば 文字文化の始まり」吉村武彦、吉川真司、川尻秋生編
これも古代史を新たな視点で見直すシリーズの一巻で、とても楽しみに読んでいます。今回は文字がテーマでして、文字を待たなかった原日本人が、中国から漢字を輸入し、それを使って日本語を記録し始めるまでの歴史を考察しています。歴史という言葉にある“史”という文字自身が、“文字によって記録されたもの”という意味をもっているので、文字と歴史は切っても切れない関係にあります。逆に言うと、文字のないところでは歴史というものは存在しないと言うことになります。世界史の中で、文字を発明したのは、メソポタミア、インダス、黄河、マヤの4カ所だったとされています。ホントに大発明ですね。日本はもちろんその漢字文化の一端にあるわけですが、漢字を表意文字ではなく表音文字として使うというアクロバテックな用法を生み出しました。おそらく、そのことが大陸とは違う日本独自の文化を生み出すことに繋がったのでしょうね。(5/3)
004/087
「銀翼の死角 警視庁文書捜査官」麻見和史
これまたお気に入りシリーズの作品です。新千歳空港から羽田空港へ向かう飛行機が何者かにハイジャックされ、犯人から言葉を使ったゲームを持ちかけられ、主人公たちはその補助のため現地本部にかり出されるというストーリーなのですが、今回は、なぜは文書が出てこない。そのせいで今作では主人公の活躍馬面が少なく、普通のミステリと変わらないなぁと物足りなく感じてながら読み終わりました。次作に期待。(5/4)
005/088
「『方言コスプレ』の時代 ニセ関西弁から龍馬語まで」田中ゆかり
“方言コスプレ”というのは耳慣れない言葉ですが、本書では、本来自分とは縁もゆかりもないニセ方言を使うことで、ある特定のキャラを演じることとされています。よく使われるのが、えせ関西弁というやつで、いまいち良いキャラ付けはされていないような気がします。龍馬語というのは、坂本龍馬を取り上げたテレビドラマで広がった物言いで、地域独自の文化として方言が見直されてきた時期に合ったものとされています。テレビの影響力というのは大きいですね。そういえば、20年以上昔のことですが、周りに関西人がほとんどいない環境で3年過ごしたことがあるのですが、その期間もずっと関西弁を通していたところ、周りの人たちが、えせ関西弁を使い始めたことを思い出しました。周りの人たちには違和感があったようですが、自分は全く気がつきませんでした。不思議ですね。(5/4)
006/089
「チェーン・ピープル」三崎亜記
彼も好きな作家の一人で、久しぶりに手にしました。少し前に出版されていたようですが、その存在を知らず、たまたま図書館で見かけて借りてきたものです。いつもの三崎ワールドを展開する小説ではなく、かつて話題になったある人のその後を取材する作家が語るルポルタージュの形式をとった面白い小説です。無責任な日本人を嗤った章やポリティカルコレクトネスを扱ったものなどが特に面白かったです。いつもの著者らしくないけど、とても面白い物語でした。(5/5)
007/090
「ひねくれ古典『列子』を読む」円満寺二郎
これは、図書館でたまたま見かけて借りてきた本ですが、いやぁ面白かった。列子というのは、いわゆる諸子百家のうちの一人にあげられる人物で、本名は列禦寇(れつぎょこう)というそうです。彼の思想を纏めたのが“列子”なのですが、この本では、その書物をわかりやすく解説してくれています。列禦寇は、老荘思想を受け継いだとされていますが、この書物そのものが後に創作されたものではないかとの説もあるようです。我々もよく知っている“杞憂”“朝三暮四”といった言葉は、彼の書物からとられています。この本では、“列子”を単なる思想書ではなく、物語として読むことで、より魅力が増すと紹介しています。原文は、とてつもなく読みづらそうですが、一度読んでみようかな。(5/6)
008/091
確かどこかの書評か何かで推されていたのを買ったものだと記憶しています。著者は、進化生物学という分野の学者さんで、本書は、そんなご自身の研究人生やお仲間の活躍を描いた科学エッセイです。まぁ、面白かった。科学の知識は全く不要、生物の進化の謎を解き明かそうという彼らの熱意が伝わる名著です。お薦めです。(5/7)
009/092
「地検のS Sが泣いた日」伊兼源太郎
前作お読んだかどうか記憶にないのですが、図書館で見かけて借りてきました。地元政界を牛耳る政界の大物が、その欲望を果たすため、邪魔者を手段を選ばず排除していきます。当然地元警察もその息がかかっており、しっぽをつかませない。そこに果敢に挑む地検のS。残念ながら、今作は中途半端なところで終わっており、物語として完結していません。一冊の本として出されるのなら、せめてけじめを付けてほしかった。(5/8)
010/093
「ミルク殺人と憂鬱な夏 中年警部クルフティンガー」フォルカー・クルプフル、ミハイル・コブル
ドイツバイエルン地方の片田舎の警察に勤める警部が主人公。部下を率いて、住まいの近くで起こった殺人事件を捜査します。ところあこの警部、かなり鈍臭い。そのうえ時間外の捜査はしない。土日は完全休暇。いくらドイツとはいえ、殺人事件の捜査にそれホント?と思うところも多く、読むのにかなり苦労しました。ドイツでは人気のあるシリーズらしいのですが、ホンまやろか?(5/9)
011/094
「ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人」東野圭吾
東野さんの著書と言うことで楽しみにしていたのですが、ちょっと期待外れでした。物語は、コロナ禍の社会を舞台にしていて、今日的ではあるのですが、そのこととミステリの構成には特に関わりはない。ある引退した教師の殺人事件を、その弟である元マジシャンと娘が解決しようとする物語なのですが、まぁあり得ない設定で、展開もかなり強引。科学捜査がこれだけ進むと、素人探偵が活躍するミステリって、難しいですよね。(5/9)
012/095
「魂手形 三島屋変調百物語七之続」宮部みゆき
さすが宮部さん。最高に面白い一冊でした。お気に入りのシリーズの最新作なのです。いつもなら4~5本の中編が収められているのですが、今回は3本のみ。でも、人の憎悪とそれがもたらす闇、さらに人ならぬものの哀しみなどがもたらす怪異が奔放に描かれており、作者の持ち味が大解放されています。読み始めたら読み終わるまで決して止まらない。眠る間も忘れるとはまさにこのことです。とにかく面白い。早く次が読みたい。それよりもう一度最初の巻から読み直そうかなぁ。(5/10)
013/096
「エマニュエル・トッドの思考地図」エマニュエル・トッド
歴史人口学者という一風変わった肩書きを持つ学者さんです。人口動態を分析することで未来を予測できるそうで、古くはソビエト連邦の崩壊、最近ではイギリスの欧州連合離脱を予言していたそうです。そんな著者が日本の読者向けに記した自らの思考方法についての解説書です。ものを考えるに当たっては、まず“入力”、そして“思考・分析”、最後に“出力”というプロセスを意識することが重要で、その流れがあって初めて思考あ意味を持つ。そんなところから、思考のための思考には意味がないと一刀両断。個人的には、その考えには完全に同調できず、思考のための思考もあって良いと思っています。また、彼の“入力”は基本的に“読書”を指しており、それには“データを読む”ことも含まれてるようですが、私は“データを読むだけで見えてくる”という感覚には若干異を唱えたいと思います。求める解によっては、実践やフィールドワークといったインプットが欠かせないと思うのですが、いかがでしょうか。(5/12)
014/097
「日本の神々」谷川健一
明治維新時の国家神道化や八世紀初頭の記紀編纂によって跡形もなくなってしまった日本古来の神々について、奄美地方などに取材し、その断片を拾い集めたものです。国家神道化以前の状況については、資料も残されているので軌跡をたどりやすいですが、記紀編纂以前となると資料もなくかなりな難事業です。大和朝廷が国内を統一して行くに当たり、武力的に侵攻していったことはもちろんなのですが、同時に土着の神々を皇祖である神々に服従させるというやり方で、従属させていきました。そのため、本来そこにあった神々は、その片鱗すら残っていないという状況になっていますが、奄美地方については、その歴史的環境も手伝って、独特な神々の祀り方が継承されていたようです。しかしながら、この本が編まれたのも前世紀末であり、今ではその風習も途絶えているのではないでしょうか。本当にもったいないことですね。(5/13)
015/098
「ワーク・シフト 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図<2025>」リンダ・グラットン
今からおよそ10年前に書かれた働き方への提言です。①テクノロジーの進化、②グローバル化の進展、③人口構造の変化と長寿化、④社会の変化、⑤エネルギー・環境問題の深刻化といった五つの要因が、未来を形作っていくという前提で、これからの働き方をどうかえていくか。著者はそれを、Ⅰゼネラリストから“連続的なスペシャリスト”へ、Ⅱ孤独な競争から“協力して起こすイノベーション”へ、Ⅲ大量消費から“情熱を傾けられる経験”への “SHIFT”という言葉で表しています。人生百年を生きる若い人たちに読んでほしい一冊です。まだ間に合う人たちに。(5/15)
016/099
「帰蝶」諸田玲子
昨年の大河ドラマで一躍有名になった織田信長の正室、帰蝶=濃姫の物語です。実は彼女の没年は明らかになっておらず、記録上にもほとんど出てきません。この小説では、信長死後も江戸幕府の時代まで生き残っていたという説の元に、その生涯が描かれています。著者の好みか、光秀の評価が低いのが少し不満。(5/16)
017/100
「私は真実が知りたい 夫が遺書で告発『森友』改ざんはなぜ?」赤木雅子+相澤冬樹
財務省の森友交渉記録改ざん事件え、改ざんを命じられた上、自ら命を絶ってしまった近畿財務局職員の夫人の思いを書籍として纏めたもの。夫人とライターとの長いいきさつお描かれていて、かなり生々しい。亡くなった赤木さんは、高校を出て当時の国鉄に就職したものの、民営化に伴う人員整理で財務局職員として再出発される。私とは一歳違いで、過去には舞鶴の事務所にも勤務されていたようで、非常に親近感を持ちながら読ませてもらいました。この赤木さんという方は、公務員でありながら普通の人と同じ常識と正義感を持った“希有”な存在であったらしく、そのことが彼を自死まで追い込んだのだと思う。自分も公務員の端くれなので、その当時の役所内の様子はなんとなく想像できる。一般の方には、とても理解できない役所の常識がわかってしまう自分も相当やばいですね。証拠を残さないというのは、最大の罪だと思うのですが、それがまかり通ってしまう社会はとても恐ろしいものだと思います。かつて、中国で高速鉄道が重大事故を起こしたとき、当局が事故車体を土中に埋めようとしていたことを嘲笑していたことを覚えていませんか?実は全く同じことが巧妙に起こっているんだということがよくわかります。(5/16)
018/101
「米の日本史 稲作伝来、軍事物資から和食文化まで」佐藤洋一郎
日本人にとってコメというのはとても不思議にな食べ物で、ある種の神聖さとともに語られます。特に農家にとっては特別な意味を持っていたようで、それを生み出す土地=田んぼと水は大きな意味を持っていました。この本の著者は歴史ではなく農学の専門家で、必ずしも正確な歴史を追いかけておられるのか怪しい部分もありますが、日本におけるコメの歴史を大きく5つに分けるとらえ方は斬新でした。今、国内のコメ消費量は減少するばかりで、以前のように神聖化もされなくなってきたように思われます。ただこれが単なるコメ離れに過ぎないようならいいのですが、国内農業の衰退、輸入偏重になってしまうと将来の私たちの食糧安全保障にも繋がる大問題です。(5/19)
019/102
「抵抗都市」佐々木譲
もし、日露戦争で日本が勝利せずロシアに支配されていたら、という設定の下で書かれた警察小説です。ある日死体で発見された人物は陸軍内部やロシアの情報屋だったようで、その活動の中で殺害されたよう。その謎を所轄と本庁の警察官が解いていくのですが、設定に懲りすぎたせいでミステリとしてはいかがなものか。さらに物語の冒頭に謎に大津事件が描かれて。その意図がよくわからない。(5/23)
020/103
「第八の探偵」アレックス・パヴェージ
七つの短編ミステリを集めた私家版の書籍を再発行しようとする編集者と作者だけが登場する不思議なミステリ。この七つのミステリが、劇中劇のように組み込まれ、全体として一つのミステリの一部をなすという複雑な構造。どこかで絶賛されていたので借りてきたのですが、どうも相性が悪いようでした。(5/23)
021/104
「道教思想10講」神塚淑子
昔仕事で台湾に行ったときに、台北の町中にはたくさん道教寺院があって、多くの人たちの信仰を集めていたようで、それ以来とても興味を持っておりました。何か入門書のようなものがあればと思っていたところで見かけて買い求めていたのですが、予想以上に難解で、期待していた入門書ではありませんでした。歴史からその世界観、あるいは日本社会への影響までかなり細かく網羅されてはいたのですが、親しみやすさとは相容れない部分があり、かなり苦労して読み切りました。疲れた。(5/25)
022/105
「見えない星に耳を澄ませて」香月夕花
たまたま図書館で見かけて借りました。作者は京都大学工学部卒のやや遅咲きの作家さんのようです。主人公は音楽大学に通い音楽療養士を目指す女子大学生で、どうやら母親との関係で大きな問題を抱えているようです。三人のクライアントにまつわる3つの物語が描かれて、最後に主人公が持つ大きな心の闇が明かされるのですが、いずれもすっきりとは落ちなくて、もやもやしたまま読み終わりました。何だかなぁ。(5/27)
023/106
「我々は生命を創れるのか 合成生物学が生み出しつつあるもの」藤崎慎吾
合成生物学の専門家ではなく作家さんでもあるらしいのですが、元々は科学雑誌“ニュートン”の編集者もされていたそうで、とても読みやすい文章で、内容も興味深く且つわかりやすく書かれていました。合成生物学とは耳慣れない分野の学問ですが、生命の起源を探るため、人工的に“生命”を作り出そうとする研究分野だそうです。こうやって書いてみるといささか胡散臭く響きますが、著者曰くまさに胡散臭い研究分野だそうです。ブルーバックスには馴染まないといったようなレビューもあるようですが、そこには違和感がありません。面白かったです。(5/28)
024/107
「弁護士ダニエル・ローリンズ」ヴィクター・メソス
バツイチ、飲んだくれの女性弁護士が主人公。登場する人物たちやエピソードが奇想天外で、そんなことあるかいな!と思っていたら、著者はバリバリの現役弁護士で、ほぼ実話に基づいていると書かれていて驚き。アメリカではシリーズものとして人気の本作らしいのですが、こんなタイトルにしてしまって、シリーズの続きを出すとしたらどうするのだろうかと余計な心配をします。たぶん読まないだろうけど。(5/29)
025/108
「白日」月村了衛
どうしてこの本を借りようと思ったのか記憶にない。とある出版社の編集局長の息子が自殺したらしいのだが、そのことが社内外に極秘事項として扱われる。その理由を主人公が調べて回るという物語。かなり設定に無理があるようで、ストーリーとしても今ひとつでした。(5/30)
026/109
「泥棒はライ麦畑で追いかける 泥棒バーニィ・シリーズ」ローレンス・ブロック
タイトルから想像できるように、サリンジャーを彷彿させる人物が登場し、彼の謎に満ちた生涯ととある事件をモティーフにした物語。例によってバーニィが盗みに入った先で殺人事件が起き、これまた例によって容疑者として逮捕され、これまたいつものように事件を解決に導く。安定の面白さ。(5/30)
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