2009年10月

「道元の世界」奈良康明編

道元と言うより、道元を含む禅・仏教に付いての入門書

「居酒屋の加藤周一」白沙会編

知の巨人加藤周一が京都の街で酒を片手に語った話の集大成。あらゆる分野について、泉のごとくあふれ出る言葉達、空恐ろしい位の知識量。全くの驚異

「メディアリテラシーとジェンダー」諸橋泰樹

メディアリテラシーとは初めて眼にする言葉。メディアの流す情報に対しcriticalに読み解き、それらについての理解や知識の上に立った主体的なメディアの使いこなし能力

「ウィーン　都市の時代」田口　晃

もう少し易しい本かと思っていたが、えらく難しいというか読みにくい本。

「加賀屋の流儀」細井　勝

すごい、すごすぎる。経営者（リーダー）の強い思いが、如何に重要か。なにがいちばん大切なのか。働くすべての人が共通認識を持っていると言うことがすごい。

「金閣寺」三島由紀夫

我が故郷が登場すると言うことでいつかは読みたいと思っていたもの。主人公の心理はあまりに読みづらい。ただ、美しいものを破壊したいという衝動は、、、わかる。

「廃墟建築士」三崎亜紀

建築物、構造物に魂が宿る。そして図書館の本達にも（？）。

「タイムマシンのつくり方」広瀬　仁

おもしろい。タイムマシン、時間ネタでこれほどのバリエーションで短編小説が書けるこの作家はすごい。

「ニッポン人には日本が足りない」藤ジニー

元ＪＥＴ参加者が山形の老舗旅館の女将として活躍。日本の良いところを取り入れ、新たな生活スタイルを作っていこうという生き方は素晴らしい。それにしてもこの亭主はちょっと、、いけてないなぁ。

「さらば国分寺書店のオババ」椎名　誠

椎名の本は初めて。スーパーエッセイというらしい。これがデビュー作だとか。こんな随筆もありなのか？？

「仏様の知恵袋」ひろさちや

数々の仏教説話をひろさちや風にわかりやすく解説する。仏教は道徳ではない。絶対的に正しいこと、良いことというのはあり得ない。

「寺子屋グローバリゼーション」木下玲子

公文式の世界展開。公文式の紹介と言うよりも、各国の教育事情を紹介したページが充実していて面白い。

「悪妻に訊け」池田晶子

ソクラテスとその妻クサンチッペとの対話。本物はどんな風だったのだろう。悪妻と誉れ（？）が高いが、それ故に亭主は哲学者として大成した（？）。

「道元禅師語録」鏡島元隆

道元の言葉を集めた「永平広録」の中から抽出されたもの。若干読みにくく（すべて漢文）素人向けではない。座禅に向けての要諦をまとめた「普歓座禅儀」や「坐禅箴」は再読の要あり。

「六千人の命のビザ」杉原幸子

著者は、詩人としても活躍とか。道理で中途半端にヘタウマな文章。読みやすいけど外交官らしい鼻持ちならぬ臭さが目に付く。とはいえとんでもないすごい人であるのは確か。戦後このような骨のある外交官がいなくなってしまったことが日本の不幸。

「ベイジン〔上〕」

「ベイジン〔下〕」真山　仁

やたら長いけど一気に読める。東洋経済連載中は全く読んでいなかったけれど、エンターティメントとしてはおもしろい。しかしながら、中国のことを全く知らずに書いているので、中国（人）像にリアリティが感じられない。

「成長の限界」Ｄ・Ｈ・メドウス/Ｄ・Ｌ・メドウス

今から４０年前に書かれた警告の書。今なお人類は破滅に向かって一直線に突き進んでいる。気づいているのかいないのか。

「向日葵の咲かない夏」道尾秀介

何とも奇妙な世界。印象的なラストシーン。彼らはいったい何に姿を変えていたのか。

「政権交代の内幕」上杉　隆

彼なりの独特なとらえ方。只少々民主党に甘過ぎやしないかい。

「笑い飛ばせ！！」中川政雄

何とかなるさと思うこと。人の上に立ったときの心構え。

「ビールの科学」渡　淳二

「悪意」東野圭吾

「公務員の異常な世界」若林亜紀

余談と偏見に満ちあふれた一冊。一部には真実が含まれているとは思うが、それにしてもちょっとひどい。「休まず、遅れず、働かず」そんな職場があったら教えてほしい。

「リクルートのＤＮＡ」江副浩正

何故あれほどの人材が育ったのか、本当の理由は何なのか、それはこの本を読んだだけではわからない。