2014年11月3日月曜日

2014年10月

10月は少しずつペースを取り戻しつつある一ヶ月でした。
計14冊で、小説が10冊、それ以外が4冊。

小説の割合がやたら高いですが、そのうち5冊は“万能鑑定士”シリーズです。1冊を読み切るのに60~90分と、出張時のお供にほどよいボリュームなので、とても重宝しています。ミステリ小説なのですが、人が死ぬ場面は全く描かれていないので、安心して読めます。ついに、電子書籍にも手を出してしまったので、通勤時の満員電車でも読めてしまうので、これまた都合がよろしい。

小説以外では、発表時に非常にセンセーショナルに取り上げられた“地方消滅”が外せません。他のどんな政策より、最優先で取り組まなければいけない課題だと思います。地方でできることには限界があるが、一方で中央政府にはとても任せてはおけないことであるのも事実です。地方が自らの才覚で生き残る術を考え出さなければいけない、つまりはそういうことなのです。

001/122
人気作家が創る新たなキャラクターによる連作短編集。わたしゃミステリに魔法使いは御法度だと思うのですが、まぁ面白いので良しとしますか。(10/3)

002/123
不祥事」池井戸潤
ドラマの原作にもなった短編集。かなり前に読んだ物を読み返してみました。最初に読んだときは、主人公はもう少し魅力的なキャラクターだったと記憶していたのですが、読み返してみると、ドラマで見た映像が重なってしまい、半減したような感じです。(10/4)

003/124
最近はまってしまっている人気シリーズの第一作。あの魅力的な主人公の誕生譚が語られています。実は本作とⅡは前後半となっており、本来ならば併せて1冊とすべきところ、今回に限り各1冊とカウントさせて頂きます。(10/7)

004/125
来年400年を迎える琳派の祖と呼ばれる俵屋宗達に関する1冊。これまで彼のことは全く知識もなかったのであるが、この本を読んで初めて、その存在すら怪しいと言うことを知りました。(10/8)

005/126
第一巻の続編なのです。(10/10)

006/127
ものの言いかた西東」小林隆、澤村美幸
これはなかなか面白い本でした。方言というのは、単に言葉遣いが違うだけかと思っていたのですが、どうやらモノの考え方自体が違っているため、発せられるる言葉も違うのではないか、ということが書かれています。文化は中心から同心円状に周辺へ波及していくため、かつての日本の中心近畿地方から周辺へ行くに従って、言葉は単純化していきます。というか、近畿地方が特に複雑化しているといった方が正解かもしれません。京都人の言葉遣いの謎が解けました。(10/16)

007/128
最後の一行で、それまでの世界が一変するという触れ込みどおりの大どんでん返し。意表を突くこの物語。いやぁ、やられました面白かった。でも映像化は絶対無理ですね。(10/16)

008/129
話題になった消滅可能性自治体に関する詳細なレポート。論理的には十分納得できる話であり、我々が最優先で取り組まなければいけない緊急の課題である。本来なら、なんなことやこんなことなんかしている場合ではない。(10/18)

009/130
空の中」有川浩
読みながら、あれ、前に読んだなぁと思いながらも、結末が思い出せず、最後まで読み通しました。(10/24)

010/131
日本の風俗嬢」中村敦彦
決してよこしまな気持ちで読んだ本ではありません。アンダーグランド業界でありながら、おそらくとても多くの女性がこの業界に従事している。しかしながら、アングラであるが故にごく普通の労働のルールが守られていない。そんな業界で働く奴が悪いんだと決めつけてしまって良いのだろうか。なかなかの問題提起です。0/25)

011/132
調子に乗って、電子書籍版で買ってしまいました。舞台は脱税するファッション誌の編集部。(10/28)

012/133
こちらの舞台は台湾と波照間。主人公が故郷の危機を救います。(10/29)

013/134
これは、主人公の誕生譚の別ストーリー。ⅠⅡ巻の物語と同時進行で進みます。(10/30)

014/135
人質カノン」宮部みゆき

著者の本はほとんど読んでいるので、これもとっくに読んでいるはずなんだけれど、全く記憶にない。ひょっとしたら読んでいないのかも。彼女にはとても珍しい社会派の短編を集めた一冊。約20年前に書かれた物だけれど、決して古さは感じない。ただ、ケータイやPCが全く出てこない小説って却って新鮮。(10/31)