2014年2月2日日曜日

2014年1月

2014年の滑り出しは14冊。うち小説が6冊、それ以外8冊。

今年はできるだけ、厳選した本を読んでいきたいと思っていて、最初の一冊に何を選ぼうかと相当考え込んでしまい、最初の4日間ほどは、全く本に目を通すことがありませんでした。
そして選んだのが“7つの習慣”です。自己啓発書としては、今となればかなり古典の部類に入りますが、初めて読んだのが入院中で、非常に感銘を受け、その後しばらくは私の物事の考え方の指針ともなりました。
それから何度か読み返したのですが、今年一年の生き方をしっかり考えなければ、と思ったときにこの本が頭に浮かび、読み始めました。

結果的に同時並行で読み始めた他の本を先に読み終わったのですが、いろいろと間が込んだとき原点に立ち返るきっかけを与えてくれる良い本です。

それ以外では、小説を読むなら、もう少し厳選しないといけないなと思った一ヶ月でもありました。“良い本”を読みたいですね。

001/001
図らずも2014年はこの本で幕を開ける。タイトルどおり主人公は織田信長、それを取り巻く竹中半兵衛、黒田官兵衛の2人の軍師の目を通して描かれている。最後信長が本能寺で明智光秀によって討たれるのだが、これまで誰も考えなかった人物が黒幕だと大胆に想定し、物語を展開している。さすがに荒唐無稽すぎて、ついて行けない。(1/6)

002/002
先に読んだ<表>と対をなす作品で、この本では黒田官兵衛が主人公となっている。大筋は<表>と同じで、少し筋が変えてある。彼の時代小説は結構人気があるようで、多数の著書も出ているが、一読して私の好みではない。少なくともこれ以上読むこともないだろう。こんな本を読むと、良質の歴史小説が読みたくなる。(1/11)

003/003
7つの習慣~成功には原則があった」スティーブン・R・コーヴィー
本来なら、これを今年の一冊目にしたかった。この本を通読するのは3回目。初回は8年前に入院していたときで、一気に読破し、大変な感銘を受けたことを覚えている。その後も何度か途中まで読み返していたが、ここ2~3年は手に取ることもまれであった。しかしながら、昨年来、思うところがあって、もう一度チャレンジしたくなり読むことにした。そのとき置かれている立場によって、印象強く残るところが違うもので、今回は改めて“原則”の重要性に気づかされた。今年はこの“習慣”を忘れないようにしていきたい。(1/11)

004/004
心で勝つプレゼン」福島正伸
プレゼンテーションとは“自分が最も輝いている未来の描き方”であり、“人の心を動かすことによって、自分の足りない物を集めること”が目的であると書きながら、何故に“技術論”“テクニック”だけになってしまうのか。そんな出口だけを取り繕ってもどうしようもないだろう。期待はずれ。(1/12)

005/005
漫画と図解でわかる7つの習慣」スティーブン・R・コーヴィー;監修
一応、漫画と図解で解りやすくなっているそうな。手っ取り早く理解しようということは悪くないが、この本を先に読んではいけない。本体を読んでから、その理解を深め、再確認するために読むにはちょうど良い。(1/12)

006/006
リーガル・ハイ」古沢良太;脚本、百瀬しのぶ;ノヴェライズ
人気テレビドラマ初回シリーズの小説化。実はこの初回のシリーズ、全く見ていない。(1/13)

007/007
この本でも説かれているのは、リーダーの決断力と実行力。無印良品は、業務を徹底的に見直して、膨大なマニュアル化することにより、知恵の共有と人材育成の効率化を図り、見事なV字回復を成し遂げた。これは、マニュアル化を礼賛したものではなく、リーダーシップの重要性、議論ではなく実行が全て、実行と検証、改善が成長の鍵であることを実証したものである。 (1/13)

008/008
たぶんねこ」畠中恵
しゃばけシリーズの最新作。そういえばこの前の2作くらいは読んでいないかも。他の作品では、結構苦戦しているが、このシリーズは安心して読める。何か次へのきっかけが欲しいよね。(1/18)

009/009
日本の職人」吉田光邦
吉田光邦氏の書籍は手に入らないことが多く、どうしても図書館や古書で、となってしまうのだが、これはごく最近、文庫で再発行されたとてもありがたい一冊。彼の著作では“京都往来”という私にとってバイブルと言うべき著書もあるのだが、この本も今から40年以上前の京都をはじめとする全国の職人の姿を丁寧に描いており、とても参考になる著書である。今私が知っている職人さんの先代や先々代が随所に出てきて、とても面白い。(1/21)

010/010
震災画報」宮武外骨
明治大正期のジャーナリストである著者の一風変わった関東大震災ルポ。通信未発達の当時の状況がよく判る本で、震災当時の混乱ぶりが手に取るように解る。反骨精神の塊である著者らしく、時の政府に対する鋭い舌鋒もあるが、解説にあるとおり、発禁処分にならないように表現を抑えたところも随所に見られる。震災当時デマが元で起こった朝鮮人の大量殺戮などの記述も随所に見られ、大災害時の情報途絶状態に置かれた住民の不安定な精神状態が良く解る。今もなお、将来の対策に活かしていかなければならない大きな課題である。(1/23)

011/011
神君家康の密書」加藤廣
ついつい借りて読んでしまったが、こう言う小説を読むと、本当に質の高い歴史小説を読みたくなる。誰か、これという良い作家を紹介してくれないでしょうか。(1/25)

012/012
物流がわかる」角井亮一
仕事の参考になればと思い購入した物。かつてのような製造~卸~小売り~消費者というように物が流れる時代は徐々に過ぎ去り、メーカーが直接消費者に販売することが主流になってくると、物流が果たす役割はとても大きくなる。ここに注力しないような企業はおそらく淘汰されていくだろう。そんな時代に、我々はどのような貢献ができるのだろうか。(1/27)

013/013
ときぐすり」畠中恵
彼女の書くシリーズ作品の1つなのだが、続けて読んでいないとさっぱりついて行け何。いかな短編集とはいえ、途中読みは無謀だったかな。(1/28)

014/014

つい先日、若い女性科学者が脚光を浴びる大きなできごとがあった。この本を書かれた著者も80歳近い女性の現役科学者である。この本の中では、あの震災と原発事故以来、我々が心のどこかで危惧していることを、科学者の立場から明らかにされている。科学者も人間であり、自然の一部なんだ。そういう当たり前のことが、忘れ去られてしまうと、暴走が始まる。(1/31)