2009年7月5日日曜日

2009年6月


狂言の本質をズバリ的確に表現する第一級の芸術論。新しいものを生み出すには伝統の型をしっかりと理解していることが必要であるのはどの世界でも同じ。守破離。


「修養」より。7つのルール「継続力」「克己力」「勇気力」「自尊力」「貯蓄力」「逆境力」「工夫力」


タイトルとは違い、「笑い」そのものの病気治癒力を説いたものではない。また、「笑い」に万能の力を認めたものでもない。古来、薬というものはすべてプラシーボであった。つまり薬(治療)を施すことによる心理的な効果による。


2002年出版のロングセラー。前著同様にわかりやすい内容。しかしながらそれ故に心に残りにくいのではないか。何かしら引っかかりがあるほうが記憶に残りやすい。一瞬の引っかかりと納得が、腑に落ちる、わかった!となるのではないか。


今旬のジャーナリストがオンラインで発表していたレポートを集めたもの。すべての意見に首肯するものではないが、実態をよく知る者として政治を見る目は確か。


ちょっと息抜きに一冊。時刻表と地図帳必携、時間をかけた鉄道の旅は、本当に贅沢な代物になってしまった。


最近書店に山積みになっており、ずっと気になっていた人。私より一年お姉さんで、2年前にガンで亡くなっている。前半は「死」について哲学界の先人達の言葉に考察を加える。Hanako誌上の人生相談も痛快。これまた新しい人の発見。果てしない読書の道。


アメリカのラジオ番組を文章化したもの。大物を呼んできて、その成功の秘訣を語る対談番組。参考になる話はあるが、成功=金というのがいかにもアメリカ的。


安岡氏講演録、同じ話が何度か出てくるが、それだけ固い信念を持っていると言うことか。


改めて面白い。今から2500年前にギリシャで書かれたらしいが、完成度の高さに驚く。ただ、話から導き出される寓意が思わぬところへつながったりと、時代の違いを感じさせられる。


「人を動かす」「道は開ける」から抽出された合本。思わぬ形で再読できた。こういう書物は何度も読み返したいものだ。


何故これほど売れたのか?マックス・ウェーバーと夏目漱石をモチーフに展開する現代社会論。両者が同時代人であったことに驚く。


今後の日本の進むべき道を示す提言。持論である農業と中小企業政策の充実を展開するが、具体論はない。国の出先機関の再編は焦眉の課題であり言葉も熱い。


スペイン、マドリッドのコンサルタント会社の社長らしい。この書けないと思っていたペンは、白色のペンであった。だから別の用途に使うと立派にその力を発揮したというこの小話、私には腑に落ちない。特別の用途にしか使えないことを前提に入手しながら放っておいてはいけないのでは、、、


経済学にはとんと親しみがなかったので理解可能かどうか不安であったが、非常にわかりやすい。今の時代に容疑者扱いされるとは思っていなかっただろうが、それほど後の時代まで、マクロ経済、財政に影響を与えたと言うこと。


名前は知っているけれど、何をした人か全く知らないという典型のような人。作者自らノンフィクションでもなく小説でもなく、と断っているように何とも言われぬ文体。それにしてもあの時代にこれほど経済・財政観念を持っていたとは特筆すべき。


必ずしもまだ全貌が明らかになっていない地下水についての入門書。“湯水のごとく”とは浪費の激しい様であるが、決して地下水は湯水のごとく使ってはいけないという啓蒙書。


中国の歴史を改めて実感。4000年の歴史の中で、10年20年はほんの一瞬。その昔漢文の授業で学んだ言葉がぞろぞろ。こういう本を読むとさらに欲が深くなる。早速『十八史略』を注文。


いつもの話をいつものように。定番の話は何度でも読み聞きすることが大事、確かに樹の幹は成長することはあっても縮むことはない。たとえその成長の幅に大小はあったとしても。


何ともすごい本を借りてしまった。「レッドクリフ」の主役、周瑜と孫権の兄孫策が愛し合っていたとは、、、当然周瑜と小喬は偽装結婚。


信州松代藩の改革を行った恩田杢の事跡を『日暮硯』という書物の中から丹念に拾う著書。この書物の内容については、真偽のほどは定かではないとされるが、信じられないくらい開放的なやり方で改革を進めたのは確からしい。上杉鷹山も参考にしたとか。


エイブラハムなる超存在がチャネリングによって語った内容という前提にはぶっ飛んでしまうが、訳者あと書きにあるとおり、結果的に納得できる内容であれば、その部分だけ頂いちゃった方がお得という感じ。はてさて引き寄せの法則が生まれたのは人類がどういう段階に至ったときなのか?


特にコメントなし


いろいろなところで語られているトヨタウェイについてのコンパクト版解説書。長い年月をかけた地道な努力の結果として今がある。努力結果を正当に評価するシステムをうらやましいといって、そのシステムがないことを理由にしてはいけない。なければ創ることを考えればよい。


今の若い人たちの苦悩が垣間見えるような気がする。それが真実かそうではないのかはさっぱり分からん。きっと彼らはどんなとき、どんなところでも本音を明かすなんて格好の悪いことはしないのだろう。


変化に対する心構え、変化は必ず起きること、そしてそれを予測し適応すること。そして何よりも自分が変わろうとし、そのことを楽しもうとするべし。言うは易く行うは難し。2000年刊行ですでに48刷。


こちらは文庫だけで84刷。それほど万人に愛され読み続けられてきた、私たちを鼓舞する素晴らしい書物。私たちが後世に残すもの、お金、事業、文字、教育、これらには特殊の才能を要するが、誰にでも可能なもの、それが「勇ましい高尚なる生涯」である。かくありたい。


両者を比べるとその異同がよく分かる。それにしても古代の神の名は覚えられない。


近世まで日本では神も仏も一体であった。明治以降、神道は歪められ宗教性を失ってしまった。かつての祈りの対象としての神を取り戻さなければ日本神道の未来はない。


久しぶりにくだらない本を読んでしまった。


「子産〔上〕」
「子産〔下〕」
宮城谷昌光
この人の独特の書き方なのか、かなり読みづらい。人名が覚えにくくそれを考えながら読むのは一苦労、孔子も認める名宰相の子産であるが、魅力が伝わってこない。