「読書」に「旅行」。これらは無趣味の言い訳と古くから言われてきました。この二つに共通するのは「未知との出会い」です。これまで知らなかったものと出会うことは、どんな人にとっても心ふるわせられるもので、それを取り立てて趣味と呼ぶのはおこがましい、ということで、このように言われたのではないでしょうか。 恥ずかしながら、私の趣味はこの二つで、まさに「未知との遭遇」を心から楽しみにしています。 その感激(?)を少しでも表現できれば幸いです。 なお、ここで書いていることは、あくまで私の主観です。感想を書いたその瞬間の気分にも大いに左右されていますので、あしからずご了承下さい。
2009年3月2日月曜日
2009年2月
ずっと読みたいと思っていた本。相変わらず警察官僚の心の描写がおもしろい。実際にこれほどドラマチックな場所があるとは思えないが、最もキャリアとノンキャリの権力格差の激しい世界とも聞く。渦中の人は大変だろうな。
何度も読んだり聞いたりしたことなんだけどね。なかなか実践できないんだよね。それにしてもIBMの北城さんってすごい人だ。
学生時代、生協の店頭に積み上げられていたのを思い出す。ちょうどその頃に新訳で発刊されたもの。我々が権利として持っているものに対して撮るべき態度が明示されている。権利のための闘争は権利者の自身に対する義務である。
素直な心とは謙虚な心。他者への慈悲の心。生き馬の目を抜く現代に意宇は安く行うは難し。
昨年のNo.1経済書。今の社会の違和感を解き明かす本。資本主義に飲み込まれる民主主義。イエーリングの主張と同様に勝ち取った権利の重要性を説く。権利に安住しないこと。勝間氏の解説があまりに的確で小気味よいのが、悔しい。
道元の誕生から宋での修行記を描く。永平寺の機関誌に掲載されたもの。道元はもっと魅力的な人物だと思うのだが、それがあまり伝わってこない。人間・聖人・哲人、どう呼ぶのが最もしっくりくるか、それにしても読みにくい。
おそらくすごい病院なのだろうと思うが、なかなかそれがストレートに見えてこない。百聞は一見に如かずと言うが実物を見てみたいものだ。また話を聞くことができなくなったのは残念だ。
すごい人。こんな人が経営していたIBMという会社は本当にすごい会社。オープンドア、ぶれない軸、なぜ経営者自らが中高生を前に働くと言うことについて語ることになったのか。今の経団連の代表幹事と大違いだ。
職業としての学問同様1919年に大学生を前に行った講演。あらゆる政治原理の原動力は暴力である。政治と倫理の両立は甚だしく困難である。心情倫理と責任倫理が相まって政治への天性を持つ真の人間を作り出す。政治とは情熱と判断力を駆使しながら、堅い板に力を込めてじわじわと穴をくりぬいていく作業である。
一分間マネジャーシリーズ。役に立つ本だとは思うけどテクニックを語るだけになっていないか。何度も読み返しつつ実践することが大事。リンカーンの逸話、カール・サンドバーグについて調べること。
従来漠然と考えていた、旧約=ユダヤ教、新約=キリスト教というとらえ方は間違いである。旧約あっての新約とまで言い切る。イエスは旧約の世界から世に出た。旧約を前提に神の言葉を語る。旧約のエッセンを語る、簡にして益多し。
我々はあまりに多くの時間を浪費していないか。時間は自分ために使うことを基本とする。ただし、その価値の基準は人によって違うであろう。
以前にも一度読んでいるので再読であるが、改めて新鮮な思い、中身の多くを色即是空、空即是色に費やす。この世界一短い経典の中に無駄な文字は一つとしてない。「空即是空」宮崎童安。もう少し勉強してからまた読もう。
クールな死神、千葉。思わず引き込まれていく展開。着想もストーリーも秀逸。
原題「Mindset」、“しなやかマインドセット=growth-mindset”“こちこちマインドセット=fixed-mindset”「すべての人間は成長途上にある。」教師であったり、親であったり、人を育てる立場にある人間は絶対に忘れてはならない。ましてや育つ本人も。いくつになっても人間は成長し続ける。
自尊心を持つことの重要性を説く。決して増長することの勧めではなく、自分の真の力を信じること。自分と人に対する理解を深め、不安と虚無感を追い払い、好機を探すこと。自分と他人を許す。周りの壁を打ち破る。
1987年、氏が51歳の時に天理教道友社から出版されたもの。宗教と科学の微妙な接点が深く熱く語られる。古代、科学と哲学は同根であった。哲学と宗教もしかり。登場する人々はいずれもすばらしい。野澤重雄氏、トマトの巨木。鈴木永二氏、元経団連会長。読みたい本がまた増える。。。
「クレド」とは、その組織に関わる者にとっての教典である。ただ関係する者が協力して作り上げるところと、よりよいものにするため常に磨きをかけるという点が違っている。日本クレド株式会社代表取締役、1968年生。
帝国陸軍という組織を通して見た日本人論。戦後60年以上になろうとも、その本質は全く変わっていない。「上依存下」という表現は当を得ている。誰もが責任者ではない、誰が決定したか誰にもわからない。無責任な社会、自分で責任をとらない民族。
専門家ではなく市井の各社が認めた随想集。元関西電力、関西電気保安協会。同じ話が何度も出てくるが、むしろ改めて印象深く心に残る。「物を物たらしむるものは、物にあらず」(荘子)。心には形がない、形がない物は流転しない。どこにでも偏在する。
1902年、当時世界で最も裕福な国であった大英帝国の首都に暮らすどん底の人々のルポルタージュ。どこまでが事実なのか疑問はあるが、6畳程度の広さの部屋に6~7人ですむ家族。1年間に亡くなる人の4分の1が救貧施設でなくなるという事実。蟹工船どころではない悲惨な世界。
個人の多様性を認め合う社会。一つの寓話と一つの教育劇で語る、2008年のベストセラー。読みやすく様々な関連資料が示されており、理解が進む。
人見さんお薦めの本。非常に感動的な一冊。不運にして障がいや病のために苦しんでいる人たち。精神が研ぎ澄まされすぎて、壊れやすく敏感、人の良さに気づき、惜しみない愛を注ぎ込むことの大切さ。
世界の工場となって、全世界を席巻した中国のハードパワー。一方で人権無視、独自路線を堅持するなど国際社会でのプレゼンスは低い。そのためのソフトパワー(外交)戦略。ソフトに見えて実はすべて金の力。信頼関係ではなく、服従を強いる。
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